いよいよ12月!寒さ厳しい季節になってきました。

図書館でのおはなし会で、足元も悪い中来てくれる子ども達と保護者にはいつも感謝です。

今回は冬にちなんだ絵本、クリスマスと正月におすすめな物を紹介します。

クリスマスの絵本は、にぎやか系としっとり系の2種類をチョイス!

マイナーな名作もあるので、是非読んでみてくださいね!

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やっぱりクリスマス!明るいクリスマスの絵本

『まどからおくりもの』
(五味 太郎作、偕成社)

誰もが知っている、五味太郎の穴あきしかけ絵本です。

穴あきの窓から、プレゼントを配るサンタクロース。

窓からは、中で寝ている動物や子どもたちの体の一部がのぞいていて、
サンタは「ここは○○のおうち」と勝手に決め付けてプレゼントを選びますが、
ページをめくるととんだ誤解が……。翌朝、アバウトなプレゼントを開封したみんなの反応は?

楽しくてニヤリとせずにいられない、クリスマス絵本の傑作です!

『ぐりとぐらのおきゃくさま』
(中川李枝子作、山脇百合子絵、福音館書店)

おなじみ、のねずみのぐりとぐらが、雪原で見つけた巨大な足跡。

「誰のあしあと?」「どこに向かってる?」と、足跡をたどっていくと、着いたのはまさかの自宅。

繰り返しの多いストーリー展開は、もはや安心する鉄板ですね。

そしてお客の正体もわかり、毎回恒例の「動物たち大勢でパーティー」が開催されます。

イチゴとクリームたっぷりの、大きなチョコレートケーキの美味しそうなこと!すべてに胸が躍ります。

『バスでおでかけ』
(間瀬なおかた作、ひさかたチャイルド)

クルマや街並みの描写が細かくて、ついつい見入ってしまう作品。

お父さんの「今日はすてきなところへ行こう」の一声で、バスでおでかけした主人公。

それっぽい場所はどんどん通り過ぎていくけれど、いったいどこに向かうのか?

クリスマスムードが盛り上がる、ラストに目が輝くこと間違いなし!

『ピヨピヨ メリークリスマス』
(工藤ノリコ作、佼成出版社)

『ノラネコぐんだん』等で大人気の工藤ノリコの、キュートなシリーズ!

クリスマスを控えたヒヨコたちは、「サンタさん、きてくれるかな」と、心配でたまりません。

にぎやかに飾りつけされたツリー、特製の手作りクリスマスケーキとディナー、そして当のプレゼント。

どれもかわいくて、準備の段階から、見ているだけでときめきます!

 

 

高学年にもオススメ!静かなクリスマスの絵本

『森のおくりもの』
(土田義晴作、佼成出版社)

続いて、しっとりしたクリスマスの物語。

森の切り株の上で、バイオリンの練習をする男の子。

その腕前は、動物たちが逃亡するほどひどいものでしたが、季節の移ろいとともに上達していき……。

けなげな男の子と動物たちの交流、そして四季の森の美しさに癒されます。

最後にクリスマスの夜、男の子がお母さんを森の広場に招待して、演奏するシーンは本当のクライマックス。

準備を手伝う動物たちの姿がすてきです。

『ビロードのうさぎ』
(マージェリィ・W・ビアンコ作、酒井駒子絵、ブロンズ新社)

クリスマスに男の子に贈られた、ビロードでできたうさぎのぬいぐるみ。

毎晩男の子と一緒に寝て、毎日一緒に遊んで、ぼろぼろになっても大事にされて、うさぎは幸せでした。

自分は「男の子にとってほんもののうさぎ」になったと思っていたからです。

ところが男の子が病気になって、突然の悲しいお別れが……。

古典的名作の誉れ高い作品ですが、酒井駒子の描く子どもとうさぎがかわいすぎてさらに涙目。

最後に起こる奇跡に救われます。

『アンナの赤いオーバー』
(ハリエット・ジィーフェルト作、アニタ・ローベル絵、松川真弓訳、評論社)

戦争が終わったら、新しいオーバーを買ってもらうことになっていたアンナ。

でも、終戦後のお店はどこもからっぽで、オーバーどころか食べ物もない状況でした。

それでもオーバーを手に入れるため、お母さんは奮闘します……。

実話をもとにした、心温まる物語。

大切にしていた物と交換に、長い時間をかけて、たくさんの人の手を経て、やっと一枚できる服。

モノにあふれた時代だからこそ読みたい作品です。

『よるくま クリスマスのまえのよる』
(酒井駒子作、白泉社)

『ビロードのうさぎ』の酒井駒子が描く、ほんわかかわいい名作。

前作『よるくま』と合わせて読みたい、人気のお話です。

夜にやってくる、夜みたいに黒い、かわいいお友だち「よるくま」。

お母さんにしかられて、サンタさんが来るか不安がる男の子を、優しく慰めるよるくまが本当にいい!

むしろ大人が身につまされつつ(笑)心が温かくなります。

 

みんなで読みたい!お正月の絵本

『十二支のはじまり』
(岩崎京子作、二俣英五郎絵、教育画劇)

絵もお話もハイテンションな『十二支のおはなし』(内田麟太郎作、山本孝絵、岩崎書店)、

優しいお話とポップでキュートな絵の『十二支のはじまり』(やまちかずひろ作、荒井良二絵、小学館)など、

十二支の由来を描いた作品はたくさんありますが、
ベテラン作家とベテラン画家によるこの作品は、本当にスタンダードです。

ねずみに猫がだまされる定番のオチまで、安心して読めますよ。

『14ひきのもちつき』
(いわむらかずお作、童心社)

季節の移ろいの描写が美しい、14ひきシリーズ。

もうすぐお正月、という設定なので、正月前に読むのがオススメです。

特にねずみ年には、絶対読みたいですね(笑)。

朝早くから一日かけて、みんなで準備して美味しくいただく、14ひきのおもちつき。

丁寧な下準備には、大人も見ていて感服しちゃいます!

いっくんからとっくんまで、子どもたちの動きも可愛いです。一匹ずつじっくり追って見たい!

『おもちのきもち』
(かがくいひろし作、講談社)

『だるまさん』シリーズで有名なかがくいひろし、この作品も表紙からインパクト大です。

お正月に床の間に飾る、りっぱな「かがみもち」。

でも、表紙のこの浮かない顔。その理由は「いつ なんどき たべられる ことやら。ああ おそろしや」。

そんなこと言ったって、じゃあどうするのかと思えば、この鏡餅、床の間を脱走します。

えええええ!と思ったら、さらにこの先も、えええええ!な展開です。初笑い必至です!

『はつてんじん』
(川端誠作、クレヨンハウス)

有名な落語を、ポップに楽しくわかりやすく描く、人気シリーズ。

学問の神様でおなじみ、菅原道真をまつる天満宮では、毎月25日に縁日があります。

そして新年、天満宮に初めてお参りに行くことを“初天神”といいます。

やんちゃな金坊とお父さんは、初天神へ向かいますが、途中の屋台の誘惑が……。

連れて行くまでも騒がしく、屋台でも騒がしく、お参りのあとの凧揚げまで騒がしい、
江戸っ子親子のやり取りはテンポがよくて、おもしろすぎます。オチも最高。

それにしても、お祭りでの、欲しがり屋の子どもとの攻防は、いつの時代も変わらないんですねえ。

 

 

まとめ

いかがでしたか、私がおすすめする冬の絵本を紹介してみました。

子供と一緒に冬の絵本で、クリスマスや正月休みを楽しんでみてはいかがでしょうか。

また、『クリスマス・キャロル』『くるみ割り人形』『若草物語』『賢者の贈り物』など、
絵本でなくとも、児童向けの外国文学にはクリスマスの物語がたくさんあります。

絵本と一緒に選んで、大人もクリスマスムードに浸ってみませんか?

年の瀬の忙しい時期、大人も子どももみんなで物語を楽しみましょう!

以上、最後まで読んでいただきありがとうございます。

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